「シゴトのカタチ4」第3回(庄子隆さん)レポート

文:藤野(猫の手)/写真:今村(猫の手)

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仙台で広告写真を中心に活躍されているフォトグラファーの庄子隆さん。
今回のワークショップでは、受講者それぞれの私物をひとつ選び、そのチラシをつくるという設定での撮影のワークから始まりました。

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黙々と撮影をしながらも、漠然としていてどう撮ればいいのか分からず、何枚も撮ってみてもなかなか満足な写真がとれませんでした。
ワーク終了後、庄子さんからクライアントからの依頼を把握し、テーマを決める事が大事だと説明がありました。そしてそのテーマはクライアント、ディレクター、デザイナーなどの様々な人達と作り上げていくものだそうです。まずはテーマの大事さを実感できるワークとなりました。

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そして、実際の写真をみながら話は進んでいきます。料理、商品の撮影をする場合、対象物の魅力を伝えられるかは、ピントの合わせ方にも左右されるとのこと。つまりセールスポイントをきれいに見せられる構図を作るためには”どこにピントを合わせるか”が大事。
様々な料理のピントの位置を教えてもらい、庄子さんのテクニックの数々を垣間みる事もできました。

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また、庄子さんの仕事の一つである気仙沼の復興の記録写真にも、庄子さんならではの”ピントをどこに合わせるか”があり、テーマがありました。それは、”心が軋んでしまう被害にはピントを合わせない”ということです。一見被災地だと気づかない写真を見ると、気仙沼を大事に思う人達の気持ちも一緒に写っているような気がしました。

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そしてついに最後。2回目の撮影のワークです。テーマを設定して撮るという課題が出た事で、はじめのワークとは変わって、様々な撮り方や構図を試して動きのある撮影となりました。
テーマを考え、セールスポイントを見つけ出し、ピントを合わせていくと、撮影のしやすさもさる事ながら楽しさも倍増です。
またワーク中も庄子さんは受講者の方々それぞれの疑問にも丁寧に答えられていました。
話も盛り上がり、あっと言う間に終了の時間となりました。