「シゴトのカタチ4」第1回(大泉浩一さん)レポート

文:上原(猫の手)/写真:藤野(猫の手)

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 大泉浩一さんは仙台でフリーランスで活躍されているインタビューライターです。まず、自己紹介をかねてライターとはどんな仕事をしているのか? というところからお話は始まりました。

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「フリーランスは仕事を選ばない、どんなジャンルでも引き受ける」の言葉通り、スポーツ選手や研究者へのインタビュー、観光ガイド、雑誌の企画・編集など、何気なく読んでいた文章を実は大泉さんが書いていたと知り、感心しきりです。様々なジャンルの仕事をするためには事前の予習と、実際に読む読者を意識して原稿をつくることが大切とのこと。インタビューの際、録音はするけど現場でのメモのみで文章にするというのには驚きでした。

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「実際に人に会って話をきいて文章にするって大変じゃないですか?」という疑問を解決すべく、ワークショップは「隣に座っている人の自己紹介文を書こう」というもの。インタビューは10分、文章は20分で200字と、戸惑っているヒマはありません。参加者みんな初対面ですがとにかく話して、聞きだして、言葉をえらんで書く! 大泉さんからのアドバイスは「取材相手を人気者にしよう」ですが分かっていても難しい…。

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このワークの要所は、お互いに書いた文章を交換して発表することにあります。隣の人が書いた自分の自己紹介を読んでみると、自分からは言わないだろう内容がインタビューされることで引き出されていたり、実際以上に(?)魅力的に表現されていたり、自分をより客観視する奇妙な感覚になります。クスッと笑える内容や、あの人おもしろそう、と思える文章が多くみなさん大成功だったのではないでしょうか。話を聞き出すことのむずかしさや、書かれることでみえる差異を痛感できるワークショップでした。

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取材ウラ話では、某有名人へのインタビューでの危機一髪の状況を、入念な予習で乗り切ったこと(おかげで気に入ってもらえたとか!!)、相手に気持ちよく話してもらいながらも自分の知りたい情報を聞き出すワザなど、現場を積み重ねることでしか得られない貴重なお話も聞くことができました。