「仙台文庫e」の電子書籍のフォーマットを何にしよう?
電子書籍のためのフォーマットは様々な種類があって統一されてはおらず、今後もどうなるかわかりません。とはいうものの、それらの中からフォーマットを選ばなくてはなりません。
日本独自のフォーマット―.book,XMDF
日本では「.book(ドットブック)」や「XMDF」も利用されていますが世界的ではないので、選択候補からは外します。「青空文庫形式」はテキストデータにタグ付けをするだけなので作成するのが簡単です。しかしこれも日本独自のフォーマットで、電子書店で流通させるのは難しい。
音声読上げは魅力的―DAISY
「DAISY」の持つテキスト読み上げ機能は魅力的ですが、これも電子書店で流通させるのは今の所は難しい。
スタンダードな―PDF,MOBI,EPUB
残った「PDF」「MOBI」「EPUB」の3つは世界中で広く流通しているフォーマットで、電子書店で流通していおり、現時点でのスタンダードと呼べるフォーマット。この3つの中から、「仙台文庫e」では「EPUB」を使うことにしました。
作りやすい―PDF
作成のしやすさでいえば、制作環境が整っている「PDF」が一番簡単ですね。しかし、パソコンとは違い画面の小さなタブレットやスマートフォンなどの端末で拡大して読もうとすると、全体を拡大するしかありません。
リフローさせたい
文字サイズだけを拡大し、一画面に収まるように再レイアウトされる「リフロー型」の表示ができず、ページをめくって読むことができないのが欠点です。その一方で再レイアウトされないというのは、段組や画像の配置などのレイアウトが崩れないという長所にもなるわけで、雑誌や画像中心の電子書籍向きのフォーマットなのかもしれません。
電子書籍を広めた―Kindle(MOBI)
「MOBI」はAmazonのKindle専用のフォーマット。ですが、利用者の拡大によって電子書籍フォーマットのメインストリームとなっています。販売サイトのAmazonがネット通販として広く認知されていることと、その電子書店Kindleストアで電子書籍を販売することが比較的簡単という参入のしやすさが、このフォーマットを一気に拡大させています。
デファクトスタンダードとなるか―EPUB
オープンな規格である「EPUB」は縦書きやルビといった日本語の表現(組版)に対応していませんでしたが「EPUB3」となりこれらをサポートするようになりました。読むための環境も整っていて電子書店での取り扱いも多く、Kindleストアを除けば一番期待されいるフォーマット。
というわけで、「EPUB3」仕様の電子書籍を作っていきます。
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