軽量Linuxを試す/インストールするための準備

サポートが終了したWindowsXPの代わりとなる軽量Linuxを試すために、まずはそれぞれのディストリビューションをダウンロードするのですが、同じ名前のディストリビューションでもいくつかのバージョンが並行してリリースされていて、どれを選べばよいのか迷うところです。

軽量Linuxを選ぶ基準

WindowsXPの代わりに使うので、日本語が扱えることは最低条件。それ以外にも、プリンターが使えるか、無線LANが使えるかなどチェックしておきたい項目がありますが、まずはちゃんとインストールして動かせるかが大事。ということでインストール前のチェックポイントです。

軽い

同じバージョンのLinuxでも使われているデスクトップ環境によってはマシンのパワーを非常に必要とするものもあります。今となっては非力なCPUと少ないメモリのマシンで快適に動かすために、軽量なデスクトップ環境LXDEを採用しているディストリビューションを選びます。

32ビット

今回使うノートパソコンのCPUはインテル(R) Pentium(R) Mプロセッサ 725 1.60 GHzは32ビットのプロセッサです。したがって32ビットと64ビットのバージョンがあるものについては32ビット版を選択します。

非PAE対応

また、このプロセッサには4GBを超える物理メモリにアクセスできるようになる物理アドレス拡張(PAE)と呼ばれる機能がありません。そこでディストリビューションのなかでPAEが搭載されていなくても起動するバージョンを選ぶことになります。

十分なサポート期間

そして、LinuxにもWindows同様にサポート期間があります。バグやセキュリティに対応するアップデートが受けられるバージョンを選びます。

WindowsXPに代わる軽量Linuxの候補をダウンロード

ダウンロードするのはディスクイメージ(CDイメージ、DVDイメージ)という拡張子が.isoのファイルです。

Lubuntu

Ubuntu公式バージョンが日本語環境をサポート。非PAEには起動時のオプションで対応。
 lubuntu-14.04-desktop-i386.iso
 http://cdimage.ubuntu.com/lubuntu/releases/14.04/release/
 Lubuntu公式サイトからダウンロード

SparkyLinux

Debian testingがベースで、デスクトップ環境にLXDEを使った32ビットのバージョン。
 sparkylinux-3.3-i486-lxde-jp.iso
 http://ftp.riken.go.jp/Linux/simosnet-livecd/sparky/
 ライブCDの部屋理研ミラーサイトからダウンロード

Zorin OS

Ubuntu13.10ベースのZorin OS8は2014年7月がサポート期限で、Ubuntu13.04がベースのZorin OS7はすでに期限切れのため、サポートが2017年4月までのUbuntu12.04 LTSベースのZorin OS6を利用。
 zorin-os-6.2-lite-jp.iso
 http://ftp.riken.go.jp/Linux/simosnet-livecd/zorin/
 ライブCDの部屋理研ミラーサイトからダウンロード

Kona Linux

Debian stableがベースの日本製ディストリビューションでデスクトップ環境はLXDE。最も軽量化されているblackエディションを利用。
 konalinux-2.3-black.iso
 https://drive.google.com/folderview?pli=1&id=0B63KzJgfI7FnRVMwXy1sQXlDdUk#
 konalinuxのGoogleドライブからダウンロード

linuxBean

Ubuntu14.04がベースの日本製ディストリビューションでデスクトップ環境はLXDE。
 bean1404-140427.iso
 http://sourceforge.jp/projects/linuxbean/releases/
 SourceForge.JPのlinuxBeanからダウンロード

wattOS

デスクトップ環境はLXDE。wattOS R7.5とR7はUbuntu13.04がベースでサポート期限切れのため、サポートが2017年4月までのUbuntu12.04ベースであるR6を利用。
 wattOS-R6x86-jp.iso
 http://ftp.riken.go.jp/Linux/simosnet-livecd/wattos/
 ライブCDの部屋理研ミラーサイトからダウンロード
<追記>DebianベースとなったwattOS-LXDE-R8の32ビット版が利用可能。※日本語化が必要
 wattOS-R8-LXDE32.iso
 http://www.planetwatt.com/pages/downloads
 wattOS公式サイトからダウンロード

Linux Mint

Linux Mint16はUbuntu13.10ベースで2014年6月までと残りのサポート期間が短いため、DebianベースのLinux Mint Debianの軽量デスクトップ環境Mateの32ビットバージョンを利用。※日本語化が必要
 linuxmint-201403-mate-dvd-32bit.iso
 http://www.linuxmint.com/edition.php?id=99
 Linnux Mintの公式サイトからダウンロード

軽量Linuxのディスクイメージを書き込む

どのディストリビューションも無料でダウンロードして利用できます。
ISO形式のディスクイメージファイルとして提供されている各ディストリビューションは、DVD-Rディスクに書き込むことでディスクから起動可能なオペレーティングシステムとして使うことができます。
今使っているOSをそのまま残した状態で、DVD-Rに書き込んだ軽量Linuxを試すことができるのです。

DVD-RにISOイメージファイルを書き込む

未使用のDVD-Rを用意
DVD-RWに書き込むこともできますが、ドライブの互換性が問題となることもあるのでDVD-Rを使用します。

書き込みツールを起動
Windows7や8で書き込むには、ダウンロードしたISOイメージファイルを右クリックし、メニューのプログラムから開く>Windowsディスクイメージ書き込みツールを選びます。
ISOイメージファイルの書き込み
WindowsVistaやXPなどではInfraRecorderなどの書き込みツールを利用します。

ディスクに書き込む
Windowsディスクイメージ書き込みツールでは[書き込み]ボタンをクリックするだけです。この時[書き込み後のディスクの確認]にチェックしておくと、書き込みエラーのチェックができます。

Windowsディスクイメージ書き込みツール

Windowsディスクイメージ書き込みツールの利用

InfraRecorderでは[WriteImage]ボタンをクリック。
InfraRecorderで書き込む
書き込むISOイメージファイルを選択。
InfraRecorderでISOイメージファイル選択
[OK]ボタンを押して書き込み開始。
InfraRecorderでISOイメージファイル書き込み開始
[ディスクのファイナライズに成功しました。]のメッセージが表示されてイメージの書き込み終了。
InfraRecorderでISOイメージファイル書き込み成功

ISOイメージファイルを書き込んだDVD-Rをドライブに挿入し、パソコンを再起動すれば軽量Linuxが起動します。

続く……