「シゴトのカタチ2」第4回(小岩勉さん)レポート

文:小野朋浩(小さな街)/写真:大泉浩一(メディアデザイン)

「シゴトのカタチ2」第4回、「写真家というシゴト」が7/7(日)に終了致しました。

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今回は写真家の小岩勉さんを講師にお招きして開催しました。

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どういった経緯でカメラを手にしたのか、これまでのお仕事について、撮影する瞬間やその時の感覚についてなどをお話いただきました。

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写真は「瞬間」を切り取った静止状態のものですが、小岩さんは写真をプロジェクタで映しながら、そこに写っている人の数や服装、物、その動きなどを、当時の時代背景や地域の風土も気にかけながら、参加者の皆さんと一緒に写真を隅々まで見ていきました。

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後半は、更に写真を読み込むための実習をおこないました。材料はマーブリングです。

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カラフルに、モノクロに、色の流れを見つめながら、偶然に、必然に、筆を動かし、ここだというタイミングで紙に写し取ります。そして、写し取った紙を見て、それぞれが読み込んでいきます。実は、これらの動作ひとつひとつが写真的であると小岩さんから伺った時、写真に対してのイメージが確かに「変わった」感覚が僕にはありました。

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「シゴトのカタチ2」第3回(虹乃美稀子さん)レポート

文:小野朋浩(小さな街)/写真:大泉浩一(メディアデザイン)

「シゴトのカタチ2」第3回、「シュタイナー幼稚園というシゴト」が6/30(日)に終了致しました。

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今回は「虹のこども園」園長兼担任/幼稚園教諭・保育士の虹乃美稀子さんを講師にお招きして開催しました。

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シュタイナーの思想をはじめ、幼稚園での仕事について、子どもたちとの接し方についてなど、既に在るイメージとのギャップを確認していきながら具体的に話を伺っていきました。

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後半は「子どもの問いかけに想像力で答える」という実習をおこないました。現在は昔と比べて様々な部分で便利になり、情報が増えてしまい、子どもの問いかけに正しい情報で答えてしまうことが増えたと話す美稀子さん。そうすることで、結果的に子どもの想像(創造)する力が減ってしまうのだそうです。どう返答することで、想像力を豊かに育めるかに注意しながら進んでいきました。

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特に印象的だった部分は、「子どもたちには特に指示を出さない」というお話でした。「ごはんだよー」「おかたづけだよー」「○○してねー」などと声をかけがちですが、幼稚園ではそういったことはせず、まずは先生(大人)たちが動いて示すようにする。そうすると、子どもたちは先生の動きに反応しながら、また他の子どもの様子を感じながら、自分のタイミングで集まり、自分から片付けをするのだそうです。

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子どもに対して、自分自身に対して、見つめなおす有意義なひと時となりました。

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小岩勉ワークショップ「写真家というシゴト」

メディアデザイン・ワークショップ「シゴトのカタチ2」
*仙台でアートやカルチャーを仕事にしている人々によるワークショップです。話を聞くだけでなく、体験や実習を通して、創造的な仕事について学びます。(全4回)

7/7(日)小岩勉「写真家というシゴト」
○写真家が生まれるまで
○紙に残すということ
○写真を読み込む実習

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◇小岩 勉(こいわ・つとむ)写真家
1962年岩手県生まれ。「FLORA#03」(仙台写真月間2012)など個展開催多数。雑誌掲載『世界 2012年臨時別冊』(岩波書店)、『ニューせんだいノート』『ニューニューせんだいノート』(せんだいメディアテーク)ほか。写真集『女川海物語』『野守の鏡』『FACES OF HUMANITY』ほか。1999年度宮城県芸術選奨新人賞。大学、専門学校などで教え市民向けワークショップの経験も豊富。

○時 間:13時30分〜16時30分
○参加費:1,500円
○会 場:せんだいメディアテーク 7階会議室b アクセス
○定 員:20名
○聞き手:小野朋浩(小さな街)
○主 催:一般社団法人メディアデザイン

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photo : 清水チナツ

*お申し込みはこちらのメールフォームから

虹乃美稀子ワークショップ「シュタイナー幼稚園というシゴト」

メディアデザイン・ワークショップ「シゴトのカタチ2」
*仙台でアートやカルチャーを仕事にしている人によるワークショップです。話を聞くだけでなく、体験や実習を通して、創造的な仕事について学びます。(全4回)

6/30(日)虹乃美稀子「シュタイナー幼稚園というシゴト」
○オーガニックな保育の場をつくるには
○自分の中の子どもに出会う
○子どもの問いかけに想像力で答える実習

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◇虹乃 美稀子(にじの・みきこ)「虹のこども園」園長兼担任/幼稚園教諭・保育士
1973年宮城県生まれ。仙台市の保育士として、保育所や児童相談所に7年間勤務。東仙台にある自宅で小さな幼稚園を営み、シュタイナー教育に基づく保育と育児支援を行っている。親と子のためのコミュニケーションスペース『仙台ゆんた』を主宰。全国各地で、”Organic Mothering 講座”や自然育児ワークショップの講師を務めている。
《ウェブサイト》http://spaceship-yunta.com

○時 間:13時30分〜16時30分
○参加費:1,500円
○会 場:せんだいメディアテーク 2階会議室 アクセス
○定 員:20名
○聞き手:小野朋浩(小さな街)
○主 催:一般社団法人メディアデザイン

*お申し込みはこちらのメールフォームから

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「シゴトのカタチ2」第2回(森忠治さん)レポート

「シゴトのカタチ2」第2回が終了致しました。

文:小野朋浩(小さな街)/写真:大泉浩一(メディアデザイン)

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「シゴトのカタチ2」第2回、「舞台芸術プロデューサーというシゴト」が6/9(日)に終了致しました。

今回は、舞台芸術プロデューサー/ワークショップデザイナーの森忠治さんを講師にお招きして開催しました。

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現在携わっている仕事についてご紹介いただきながら、その過程にはどんな仕事があり、どう進んでいくのかを具体的に伺いました。
お話しを聞いて感じるのは、前回もそうでしたが「仕事までの距離」。舞台のプロデュースでは、長い時は実際の上演まで1年以上の時間がかかるそうです。時には企画を考え提案し、時には受けた相談を整理しクリアするためにはどうするかを一緒に考える。こうした、沢山のコミュニケーションを経て仕事が形になっていくのだと感じました。

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後半の「アイデアを言葉にする実習」では、二人組となり交互にインタビューをし、訊いたことをまとめて、他の皆さんに伝えるというワークショップをしました。皆さんからは、「伝えることをふまえて質問することはとても難しい」という声が多く挙りました。このワークショップでは「訊く」と「伝える」があり、このふたつが「相手の話した事実」とズレがあると、誤解をうみ、良いコミュニケーションに繋がらない。こうした「コミュニケーションの重ね方」を具体的に体感する内容でした。

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森さんの仕事の本当に一部ではありましたが、「芯」となる部分を皆さんと共有できたと感じています。

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森忠治ワークショップ「舞台芸術プロデューサーというシゴト」

メディアデザイン・ワークショップ「シゴトのカタチ2」
*仙台でアートやカルチャーを仕事にしている人によるワークショップです。話を聞くだけでなく、体験や実習を通して、創造的な仕事について学びます。(全4回)

6/9(日)森忠治「舞台芸術プロデューサーというシゴト」
○プロデューサーに求められること
○”つなぐチカラ”で形にする
○アイデアを言葉にする実習

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◇森 忠治(もり・ちゅうじ)舞台芸術プロデューサー/ワークショップデザイナー
1976年宮城県生まれ。仙台を拠点に全国で現代演劇を上演するカンパニー『三角フラスコ』のプロデュースを手がけるとともに、『満塁鳥王一座』(福島)や『二番目の庭』(北九州)『時間堂』(東京)『ロロ』(東京)など、他地域を拠点とするカンパニーの仙台公演をサポート。ワークショップの企画やファシリテーションも行う。仙台市公民館運営審議委員/せんだい短編戯曲賞ディレクター/せんだい舞台芸術復興支援センター事務局長。

○時 間:13時30分〜16時30分
○参加費:1,500円
○会 場:せんだいメディアテーク 7階会議室a アクセス
○定 員:20名
○聞き手:小野朋浩(小さな街)
○主 催:一般社団法人メディアデザイン

*お申し込みはこちらのメールフォームから

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三角フラスコ『あとすこし待って』
撮影/清水俊洋
上演記録:
2011年10月大阪・心斎橋ウイングフィールド
2012年5月エル・パーク仙台スタジオホール
2012年11月東京・王子小劇場

「シゴトのカタチ2」第1回(武田こうじさん)レポート

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文:小野朋浩(小さな街)/写真:大泉浩一(メディアデザイン)

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「シゴトのカタチ2」第1回、「詩人というシゴト」 が6/2(日)に終了致しました。

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今回は、詩人の武田こうじさんを講師にお招きして開催しました。

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「詩人とはどんな仕事なのだろう?」という想像もできない雰囲気が会場を包む中、詩について、言葉について、そして仕事について、お話いただきました。

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話しが進む程、武田さんが「詩」を通して何を感じ、何を大切にしているかがハッキリと伝わってきました。そうした想いが、作品への自信や仕事としての責任感を育んでいるのだと思いました。

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途中は参加者の皆さんからの質問も交えて進めました。中には「イメージと違った」と感想をいただく程、仕事について、暮らしについて、具体的な話しを沢山していただきました。

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特に印象的だったのは「仕事までの距離」。すぐに成立する仕事ばかりではありません。企画を練り、打ち合わせを重ねる。途中で流れてしまうこともある中で、それでも大切に進むからこそ充実した仕事となるのだと感じました。

武田こうじワークショップ「詩人というシゴト」

メディアデザイン・ワークショップ「シゴトのカタチ2」
*仙台でアートやカルチャーを仕事にしている人によるワークショップです。話を聞くだけでなく、体験や実習を通して、創造的な仕事について学びます。(全4回)

武田 こうじワークショップ「詩人というシゴト」
○詩を書くこと、詩を声にすること
○詩人としてこの街に暮らすこと
○あなたの近くにある言葉で詩をつくる実習

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◇武田 こうじ(たけだ・こうじ)詩人
1971年東京生まれ。『しっぽ』『バンスイ、トウソン ヲ、イマ ヨム』など多数の詩集を刊行している。また自作の詩を声にする『ポエトリー・リーディング・ライブ』を各地で開催(主な開催場所/仙台市文学館、仙台市天文台、八木山動物公園)。近年は学校や病院でもワークショップや読みきかせを実施している。仙台市立富沢小学校、丸森中学校校歌作詞。河北TBCカルチャーセンター講師。
《ウェブサイト》http://kojitakeda.com

○時 間:13時30分〜16時30分
○参加費:1,500円
○会 場:せんだいメディアテーク 7階会議室b アクセス
○定 員:20名
○聞き手:小野朋浩(小さな街)
○主 催:一般社団法人メディアデザイン

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*お申し込みはこちらのメールフォームから

ワークショップ「シゴトのカタチ2」を行います

今年の1月から3月に開催して大好評!
仙台文庫のメディアデザインが、「アートとカルチャーのお仕事」のワークショップを再び開催します。
講師は全員が仙台市在住のプロ。
詩人に、舞台芸術プロデューサーに、シュタイナー幼稚園の園長に、写真家とエキスパートばかりです。
表現を仕事にしたい方はもちろん、指導者になりたい方、今しているけれどもレベルアップを目指している方、講師の個性に触れて刺激を受けたい方など、幅広い方々のご参加をお待ちしています!

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6/2(日)武田こうじ「詩人というシゴト」
6/9(日)森忠治「舞台芸術プロデューサーというシゴト」
6/30(日)虹乃美稀子「シュタイナー幼稚園というシゴト」
7/7(日)小岩勉「写真家というシゴト」

○時 間:13時30分〜16時30分
○参加費:1,500円(1回あたり)
○会 場:せんだいメディアテーク アクセス
 2階会議室/7階会議室a/b(回によって異なります)
○定 員:各回20名
○聞き手:小野朋浩(小さな街)
○主 催:一般社団法人メディアデザイン

*お申し込みはこちらのメールフォームから

「シゴトのカタチ」第4回(前野久美子さん)レポート

「シゴトのカタチ」第4回が終了致しました。

文:小野朋浩(小さな街)/写真:大泉浩一(メディアデザイン)

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「シゴトのカタチ」第4回、「本を仕入れて売るお仕事」 が3/10(日)に終了致しました。
book cafe 火星の庭 店主、前野久美子さんを講師にお招きして開催しました。

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古本屋として、カフェとして、それぞれにどのような内容の仕事があるかを中心にお話を伺っていきました。

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仕入れ実習では、古本の業界で実際にある「入札」という方法で、参加者の皆さまに持参していただいた本に値段を付けていく体験を行いました。
「自分がこの本を仕入れるとしたらいくらだろう?」という視点で、皆さんが持ち寄った本に値段を付けていくわけですが、これが結構難しい。
皆さんも「仕入れるには?」と「仕入れた後の価格は?」などを考え、迷いながら値段を付けている様子でした。

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後半は、「自分がお店を持つとしたら?」をテーマに皆さんにワークシートを記入していただきました。
具体的にスラスラと書ける方、考え過ぎてひとつも書けなかった方と様々。
記入後は、全員のワークシートを見てまわり、「このカフェメニューは思いつかなかった」や「実際にお店が開けそう」など沢山の意見交換がありました。

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古本屋やカフェに対して、良い意味で「夢と現実」を知る前向きなひと時だったと感じています。
皆さんのワークシートをひとつにまとめたら素敵なブックカフェができるかも? なんて想像してしまいました。